日本赤十字看護大学/大学・大学院案内2024
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| 東京都多摩府中保健所保健師感染症が︑対象者一人ひとりの生活にどのような影響を与えるのか︒ 常に考えながら︑保健師の業務に励んでいます︒OB.OGINTERVIEW16看護師をめざして日本赤十字看護大学に入学したのですが、専門的な学びに触れるうち、対象者の生活や歴史により深く関われる保健師という職種に興味を持つようになりました。現在は、保健所で感染症対策を担当しています。医療機関から「発生届」による患者情報を受け取り、電話や訪問などでご本人やご家族へ保健指導をしたり、相談を受けたりするのが主な業務です。そのほか、病院や福祉施設で調査を行うこともあります。対象者の方々の中には、感染症の診断を保健師になるには看護師免許の取得に加え、所定の養成課程を修了し、保健師国家試験に合格する必要があります。看護師の業務が病気やけがの治療を目的としているのに対し、保健師の業務は病気やけがを未然に防ぐ「予防医療」が主となり、感染症の予防を含む公衆衛生もその一つです。日本赤十字社では1928(昭和3)年10月に本社病院で保健師教育課程の1年間の教育を開始し、日本の保健師育成の先駆けとなりました。現在、本学では看護学部・さいたま看護学部に保健師教育課程を設置しており、各学部の定員が20名(看護学部は編入生若干名を含む)の選択履修制です。履修希望者が多い場合は選抜となります。受けたことの衝撃・ショックで関わりが難しいケースがあります。そんな中で、一人ひとりに寄り添いながら、少しずつ関係性を築いていき、心を開いてもらえたときには大きなやりがいを感じます。保健師は、対象者の生活を見る仕事だと思っています。在学中には、先生方の指導を通して、さまざまな価値観を受け入れる姿勢の大切さを教わったと感じているのですが、それが保健師の仕事に大いに役立っていると思います。※看護学部についてはP.23、さいたま看護学部についてはP.29をご覧ください。佐藤 里歌 さん看護学部2020年卒業東京都多摩府中保健所保健対策課 感染症対策担当Topics  保健師教育課程(選択履修)02

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