日本赤十字看護大学/大学・大学院案内2024
5/64

| Message |04日本赤十字看護大学は、赤十字の原則である「人道(Humanity)」を教育理念に掲げています。病気や障害、災害など、人は生きていく上でさまざまな出来事に遭遇し、苦しみを負うことがあります。それを和らげ、どのような状況にあっても、人間性を守るために行動しようと努力し続けること、それが赤十字の「人道」の理念です。人道は、人種や民族、宗教、国籍を問わず、一人ひとりの人間に対する態度として追求することが求められます。本学ではこの理念のもと、ローカルからグローバルに至る幅広い視点をもち、人々の健康と幸福に貢献できる人間性豊かな看護専門職、そして教育、研究者の育成を目指します。少子高齢化が進み、科学技術が発展した今日だからこそ、人間の命と一人ひとりの人間性を尊重する赤十字の理念とそれに基づく看護学教育は、ますます重要になります。同時に、感染症が蔓延する世界など、未知の出来事が到来する社会では、自分の心で感じ、頭で考え、柔軟に行動できる看護職者が求められます。そのような力をもつ看護職者が未来を拓いていくことができると考えています。COVID-19によるパンデミックの収束はまだ見えておりません。しかし、COVID-19の予防や治療の知見は、2020年以降、かなり進歩してきました。これからは、感染対策を講じながら学生生活や社会生活の維持と発展を目指すことになるでしょう。看護学部では、より学びやすい教育体制を整えようと、カリキュラムの見直しを行っています。さらに対人関係能力やコミュニケーション力、看護技術力等を磨くために、臨地の実習体制を整えると共に、ICTを用いたシミュレーション教育などの開発を行っています。看護学研究科(大学院)では、ハイブリッド型の教育を展開します。遠隔での授業や演習は働きながら学ぶ院生にとってメリットとなる面も大きいです。しかし仲間との議論やフィールドでの実習、研究など、対面での活動が欠かせない側面もあります。両方の良さを取り入れたハイブリッド型の学習により、看護学の知を探求し、看護教育者・研究者としての能力を、さらに高めていけるような教育方法を工夫していきます。本学では、COVID-19と共に在る社会にむけて、学びを止めないだけでなく、新たな教育の発展にむけての努力を継続します。日本赤十字看護大学の教育のモットーは、「一人ひとりを大切に」という言葉です。人間はみな独自な存在であり、それぞれ個性や特性を持っています。その独自性を互いによく理解し合い、学生自身が自分の資質を発見し、発展させていけることを支援します。本学ではこのような教育方針を通して、人々の独自性、多様性を認め合い、自由で豊かな人間性をもつ看護職の育成を目指しています。 環境変化や社会の要請に応え、幅広い分野で活躍できる看護専門職、研究・教育者を育成し、社会に貢献できる看護大学として、また自由でのびやかな学風をもつ大学として、これからの未来に歴史を刻んでいけるよう教職員一同努力していきます。日本赤十字看護大学 学長守田美奈子 教授 「人道(Humanity)」の理念のもとに新たな教育を目指してモットーは「一人ひとりを大切に」学長からのメッセージ

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る