留学・海外研修

留学・海外研修

赤十字精神に則った国際性豊かな大学として、さまざまな国際交流のステージを設けています。

スウェーデン赤十字大学

2008年度にスウェーデン赤十字大学と看護教育及び研究・開発に関する協定を結び、毎年本学3年生3名をスウェーデン赤十字大学に派遣しています。本研修は、スウェーデン赤十字病院、スウェーデン赤十字老人ホーム「桜の園」、カロリンスカ病院などでの実習を中心に、スウェーデンの医療・看護制度などを理解することを目的とした5週間のプログラムです。また、毎年秋にスウェーデンからも学生が3名派遣されてきます。

スウェーデン赤十字大学交換留学を終えて

 私たちはスウェーデンのプライマリーヘルスセンターで5週間の実習を行いました。この実習では、採血や傷の処置、点滴など患者さんに対して学生が援助を実施する機会が多くありました。その中で特に印象的だったことは上下関係のない環境です。スウェーデンでは医師や看護師が対等に意見を交わしたり、学生が積極的に発言できる環境であったりと職種年齢関係なく患者さんにとって最適な医療を提供するにはどうしたらよいのかを考えていました。               

 さらに、スウェーデンの文化的なコーヒータイムであるフィーカを共に過ごすことにより、お互いの関係性をより深めることができていたように感じます。休日にはストックホルム市内で皆と観光やフィーカを楽しみました。またスウェーデン北部へ行き、オーロラを見たり野生のトナカイと触れ合ったりとスウェーデンの人々の暮らしや文化を学ぶことができました。この実習では海外の医療や看護を実際にみて学ぶことができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。Tack så mycke!

 

ラ・ソース大学(スイス)

2014年度にラ・ソース大学と看護教育及び研究・開発に関する協定を結び、毎年3年生3名をラ・ソース大学に派遣し、毎年秋にラ・ソース大学の学生3名を受入れます。

[派遣プログラム例]

  1週目 オリエンテーションと講義、ジュネーブにある国際機関の訪問

  2週目 多職種間連携コース等の講義

  3週目 学生の希望に応じた実習とワークショップ

ラ・ソース大学交換留学を終えて

 今年度は精神看護に特化したプログラムが実施されました。現地では講義とともに、スイスの地域復帰支援施設などを訪問しました。特に、子どもや若者を支援するEMEA、CTJA、Inizioでは、多職種が連携し、心のケアと社会復帰を包括的に支えている点が印象的でした。                                     

 また、講義を通じてスイスの医療制度や精神疾患への取り組みや捉え方、グローバルメンタルヘルスについて学び、施設見学と結びつけながら理解を深めることができました。休日には、現地の先生がプランを一緒に考えてくださり、日本とは異なるオンオフの切り替えを重視するスイスの文化に触れる機会となりました。さらに、他の赤十字大学の学生との登山や、スイスの学生との料理交流を通じて親睦を深め、看護学生同士で実習や生活について語り合う貴重な時間も過ごしました。この留学を通じて自身の看護を見つめ直し、学んだことを活かして今後の自己研鑽に努めていきたいです。

 

ワシントン大学語学研修(アメリカ)

看護学部・さいたま看護学部1年生を対象としたアメリカのワシントン大学での約3週間の語学研修です。夏季休暇期間を利用し、ホームステイを通して、異文化を経験しながら英語を学べます。看護学部は授業科目として単位化しており、さいたま看護学部は条件を満たすと本学の所定の英語科目の単位が認められます。

ワシントン大学には多国籍な学生が集まり留学生の受け入れも盛んです。シングルキャンパスとしてはウェストコート最大規模を誇り、ハーバードなど名門大学から成るアイビーリーグ(IVY League)に対し、同等の教育を受けられるとされる州立大学「パブリック・アイビー(Public IVY)」としても知られています。

【語学研修プログラム例】

  月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午前 共通クラス 共通クラス 選択クラス 選択クラス 共通クラス
午後 課題学習 課題学習 課題学習 課題学習 課題学習

午前もしくは午後のクラスのいずれかに入る。

ワシントン大学での語学研修を終えて

 この語学研修は、私たちにとって特別な経験となりました。異文化の中で授業を受けるだけでなく、日常生活そのものが学びの場でした。例えば、初めて海外のバスや電車を利用したり、街中のカフェで注文してみたり、ホストファミリーとお出かけしたりと、すべてが新鮮でわくわくする体験でした。この留学を通して、「語学力」だけでなく「行動力」や「挑戦する意思」が大切だと気づきました。初めのうちは、自分の英語が伝わらなかったらどうしようといった不安ばかりで、なかなか一歩を踏み出せませんでした。しかし次第に、英語を完璧に話すことが目的ではなく、伝えたい気持ちを持ってコミュニケーションを楽しむことが大切なのだと思えるようになりました。

 この3週間、語学に加えて、日常生活において様々な国の人と関わることで異なる文化や価値観を受け入れる姿勢も学びました。この経験は、これからの人生においても大きな糧となるでしょう。皆さんがもし留学を考えているなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。その時にしか得られない素敵な体験が待っています。

   

国際看護学演習(開講年により訪問国が異なります)

3年次の3月に、異文化を背景に展開される保健医療施設・看護実践について海外研修を通じて学びます。2017年度はベトナムを訪れ、ベトナム赤十字社本社、マングローブ植林視察等を行いました。

参考
「国際看護学演習の年度別訪問国」

実施年度 訪問国 日程
2023年度 インドネシア共和国 5泊6日
2021年度・2022年度 感染拡大によりオンラインにて実施
(ルワンダ赤十字社・レバノン赤十字社)
2018~2020年度 国際情勢や感染症拡大により実施せず
2017年度 ベトナム 8泊9日
2016年度 オーストラリア 10泊11日
2015年度 オーストラリア 10泊11日
2014年度 タイ 6泊7日

赤十字国際活動論演習(スイス)隔年開講

「赤十字国際活動論演習」では8月下旬に赤十字思想発祥の地であるイタリア・ソルフェリーノ等を見学後、赤十字発祥の地スイスを訪れ、赤十字国際委員会(ICRC)、国際赤十字・赤新月社連盟、国際連合欧州本部、国連難民高等弁務官事務所本部(UNHCR)、世界保健機関(WHO)を訪れ、人道的な赤十字活動の実態についてブリーフィングや質疑応答等を実施、赤十字ムーブメントの理解を目指しています。

1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目

ソルフェリーノ

協会

カスティリオーネ

赤十字国際博物館

見学

移動日

赤十字国際委員会

国際連合欧州本部訪問

国際赤十字・

赤新月社連盟

国連難民高等弁務官事務所 訪問

国際保健機関

旧市街デュナン

見学

シャモニーなど見学

国際交流センターは本学における国際交流事業に広く貢献することを目的として設置されました。その他の事業をお知りになりたい方は、国際交流センターページをご覧ください。

国際交流センター

渡航費およびその他の費用負担

交換留学制度(スウェーデン赤十字大学・ラ・ソース大学)

宿舎・受講にかかる諸経費は受け入れ側の大学が負担、現地の食費・生活費は本人負担となります。

ワシントン大学語学研修

研修費用は、日程・参加人数・為替レート等により異なります。(2025年度参考:約750,000円)

赤十字国際活動論演習・国際看護学演習

訪問国・渡航国・参加人数等により異なります。詳細については、関連する授業にて説明があります。

奨学金について

日本赤十字看護大学伊藤・有馬記念基金奨学金

本学独白の奨学金および奨励金制度で、年度毎に申請でき、前年度もしくは当該年度の成績や経済的事情により学業継続が困難であること等を考慮して選考されます。学生奨学金は年額10万円以内、学生外国留学奨励金は年額5万円以内で、修学費、海外研修費の一部として多くの学生に利用されています。ほかにスウェーデン赤十字大学及びラ・ソース大学への交換学生の渡航費用が助成されます。

本奨学金は返済する必要はありませんが、学生奨学金は「学生生活報告書」、学生外国留学奨励金は「留学報告書」を提出することが義務づけられています。

その他の奨学金についてはこちらをご覧ください。

奨学金