おたよりリレー 伏見 友里さん(修士課程22回生)

伏見 友里さん(修士課程22回生)

東海大学
医学部看護学科 助教

大学院30周年に寄せて

 私は、精神保健看護学領域にて、2016年度に修士課程を修了致しました。修士修了後は、精神科病院で看護師として勤務し、精神看護専門看護師を取得しました。精神看護専門看護師を取得後は訪問看護ステーションで勤務し、現在は精神看護学の教員をしています。
 私が修士課程へ進学をするきっかけとなったのは、看護師として患者さんと接する中で、自分の中で沸き起こる感情をコントロールできず、また日々の業務で追われてしまい、患者さんと向き合えていない自分がいると感じたことでした。看護師である私と患者さんとの中でどんなことが起きているのか、私の中の感情を見つめ直したいという思いで修士課程への進学を決めました。
 修士課程では、毎日、帰りの電車の時間を気にしながら、院生室で修士論文をまとめたり、同期の友や先輩と多くのことを語り合っていたりしていたことを思い出されます。毎週、フィールドワークへ行き、週1回で行われる精神保健看護学領域のゼミでは、自分自身に向き合う機会となったと思います。私に修士課程へと進学するきっかけをつくってくれた患者さんとは、訪問看護ステーションへ異動してから、私が担当訪問看護師となり再会しました。再会した時に、修士課程に進学する前の自分と修了した自分では、患者さんへの感じ方や対象理解が大きく変化していました。このように私が成長できたのは、授業で多くの知識を得ることができたこと、そしてフィールドワーク、精神保健看護学領域のゼミでの先生方やゼミの仲間との対話だと思います。その時は、とても苦しかったこともありましたが、たくさん自分に向き合うことができたことは、とても貴重な時間だったと思います。現在、私は大学で教育に携わさせていただいていますが、臨床に関わっていたいという思いがあり、今も訪問看護ステーションで活動させていただいています。このように臨床や看護教育に向き合い続けることができるのも先生方やゼミの仲間との時間が、私の心の支えとなっているからだと思います。本当にありがとうございました。
 今後も、日本赤十字看護大学大学院が、ますます発展されますように、お祈り申し上げます。

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