おたよりリレー 紙屋 千絵さん(修士課程28回生)

紙屋 千絵さん(修士課程28回生)

国立成育医療研究センター
外来副看護師長(移行期支援担当)

大学院30周年によせて

 日本赤十字看護大学大学院開設30周年おめでとうございます。
 私は2021年3月に看護教育学領域を修了しました。修了後は勤務している国立成育医療研究センターに戻り乳幼児病棟を経て現在移行期支援外来を担当しています。 
 私の大学院での学びのきっかけは、偶然参加した大学院説明会での先生の一言でした。「大学院で学んだあとにみえる臨床の世界は、これまでみえていた世界とは異なるものが見えるはずです」。聞いた直後は何がみえるのだろうか・・と思いつつ、その一言が心の中に残っていました。 
 当時看護部の専従教育担当副看護師長として院内教育に関わる仕事をしていました。スタッフから新人教育や指導について相談を受ける中で、私自身が経験に加えてさまざまな学習理論やスキルにつながる考え方をより深く勉強する必要があるのではないかと感じていました。日に日に、「学びたい」という思いが強くなり大学院進学を決めました。受験方法として個別入学資格審査等多様な受験方法があったことや自施設に研究休職制度があった事も進学を後押ししてくれました。 
 院生生活を振り返ると、学年を越えて、領域を超えて仲間と語り合った豊かな時間を思い出します。「成人学習者」、「リフレクション」、「状況に埋め込まれた学習」等についての学びは、現在臨床現場で活用する基盤の理論、スキルの一つになっています。
 さて大学院を修了し3年が経過しようとしています。大学院修了後にみえる臨床の世界はより広がり、さまざまな側面からみるように意識が変わりました。
 学ぶ楽しさに改めて気づかせてくださった大学院で出会った全ての皆様に感謝すると共に、これからの益々のご発展を応援しております。 

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