大学共通

学長メッセージ

学生の皆様へ

~感染症と共存できる新たな未来にむけての一歩を踏み出そう~


 5月26日から東京都の緊急事態宣言が、解除となりました。今後は、これまで同様に感染防止対策を徹底しながら、徐々に教育や研究活動を再開していくことになります。
 これから活動方針が緩和されるに従い、皆さんの活動範囲も増え、人との接触機会も多くなっていくでしょう。皆さんには看護学生として、感染症に対する専門的な知識や技術をさらに高めて頂きたいと期待しています。それらの知識・技術を実生活のなかで生かし実践することが、自分と家族を守り、さらには社会全体の健康と命を守ることに繋がります。これから第2波も予測され、長いマラソンのような経過を辿ることが予想されますので、持久力をつけながら感染対策行動を持続していきましょう。

 人々の活動が抑制される現状は、不自由さや理不尽さなどを感じることが多いのですが、一方で、そのような経験から学びや強さを獲得することもあります。ピンチはチャンスというように、逆境のなかにあって新たな能力が開発されることもあります。
 このような状況だからこそ、いろいろな経験をプラスに変えて皆さんが大きく成長していけるよう、大学は皆さんの学びを支援していきたいと考えています。遠隔授業は、その活用等に慣れていない面もあるのでまだ課題はあると思います。しかし、遠隔授業を上手に活用し、さらに学内での対面式の授業や演習を加えることで、これまで以上に効果的な教育ができる可能性はたくさんあると思います。その方向に向けて教員と学生が互いに協力し合い努力していくことで、学習の可能性が広がるようにしていきたいと思います。

 また実習再開への不安も感じておられることと思います。病院等、実習施設の方々も大変な状況のなか、皆さまの実習を受け入れるための努力をして下さっています。詳細は、ガイダンス等でご説明しますが、後期には臨地での実習ができるよう、実習施設と検討を進めていきたいと考えています。しかしそれも感染状況が安定しているという条件付きとなります。
 経済的な問題に関しては、大学独自の奨学金の給付総額の増額、学費納入の延納期限のさらなる延期、サポーター募金の開始と支援、2年生以上学生の保険(will2)への追加加入(大学負担)などを実施します。政府も大学生のために経済支援策を講じています。これらの支援方法を活用し、だれ一人経済的な理由で大学での学びが中断されることのないよう、一人ひとりの状況に応じた支援を行いたいと考えています。

 それぞれの状況のなかで、疑問や悩み・不安が生じることも多いと思います。日本赤十字看護大学は「一人ひとりを大切に」という言葉をモットーにしています。教職員が一丸となり皆さんを支援し、教育再開に向けて尽力していきたいと考えています。
 大学構内は、木々の青葉が輝いています。大学で皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。

 看護学生としての若い皆さんの未来は、社会にとっての宝でもあります。自分の未来を見つめながら、感染症と共存する新たな大学生活の一歩に向けて、これから学友や教職員と一緒にがんばっていきましょう。

日本赤十字看護大学
  学長 守田美奈子

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